2016年01月05日

五十嵐大 リターンズ 8

 包囲網は・・・鉄壁でした・・・。
 く、くそう・・・!!


 大は、すぐに見つかったため、結人の腕をひき、必死に走ったが、脚の遅い結人を連れては、逃げられなかった。
 あっという間に、追い詰められてしまった。
「さて、結人を返してもらおうか?」笑顔でキレる、要。
「日向、戻ってこい」タバコふかしながら脅す、誠志。
「結人、返せ」無表情に威圧する、密。
「結人ー。遊ぶでー」よくわかってないけど、結人と遊びたい、泉介。
 ここまでは、結人を守る、明徳学園生徒会の日常風景。
「兄貴、なっさけないなぁ」呆れて、血のつながった兄を笑う、類。
 おまけの、弟。
 そして、必死な、兄。
「ゆ、結人は、渡さないからな!!」
 結人を守るように、大は結人をその背でかばったが、天然結人は、ふらふらと、自分から出て行ってしまった。
 い、行かないで、結人ぉぉぉ・・・。
「かなめさぁん。おれ、おなかすいた。ハンバーグたべたい・・・」
「結人、大丈夫だぜ。ハンバーグチケットやるからな」
 要は、制服のポケットから、紙の束を取り出した。
 お金のない結人の為に、要が職権乱用して作った、結人専用の、食堂のタダ券だ。
「プリン券も、つけてあげるからね♪」
「わーい!」
 結人の目が、きらきらしている。
 さっきまで、俺と一緒にいた時には、見れなかったキラキラだ・・・。
 くそお!結人を、物で釣りやがって。
 疑う心を知らない結人の、純粋さを利用しやがって。
 させねぇ!させねぇ!!
 結人のかわいいピーは、俺のモノなんだぁぁぁぁぁぁぁ!!
「お、お前ら!!俺の結人を」
 なんとか、結人を取り戻そうと、大が口を開いた時だった。
 前回、大にとどめの一撃をくらわせた誠志が、言葉を発したのは。
 いや、正確には、結人を自分の物だと言った大の言葉が、気分屋の誠志の逆鱗に触れたのは。
「・・・そう言えば、以前、日向を勃たせることもできないヤツがいたな」
「うっ!」
「俺達が触ったら、すぐに勃つ日向だというのにな」
「うっ!」
「しかも、セックスどころか、好きな相手に食事もあげられず、養うこともできないとはな。男として、終わっているな。まあ、誰とは言わないが」
「・・・うう・・・!」
 でも、でも、今回は、結人を感じさせることはできた(ジャマされたけど)と、反撃しようとしたら、思わぬところから、痛烈な攻撃をされた。
 類だ。
 弟だ。
「えー、マジ?そんな終わったヤツいるの?まさか、兄貴じゃないよな?」
「う、うわーん!!」
 大のプライドは、またもや粉砕され、大は悲しみの涙を流しながら、走り出した。
「くそー!!覚えてろよなー!!」
 ・・・もう、夕日に向かって走るしかない。
 が、大はきびすを返して、結人の隣をちゃっかり確保して、なぜか兄を見送っている類を引っ張り、そしてまた、走り出した。

 次こそは、結人を手に入れてやるからな!


 って、次かぁ。
 今回は、前より結人の色んな所に触れたし、今度は、キスとかできるかも。
 いや、それ以上も・・・。
 ぐふふふふ・・・。

 大の妄想はふくらむ。



 五十嵐大物語、第3話。

 五十嵐大ファイティングで、今度こそ、結人とラブラブエッチ、してやるぜ!

 またくるからな!
 忘れるなよ!!

「じゃあ、俺もこよっと」
「類!お前はくるなーーーーー!!」


 ちなみに、五十嵐兄弟は、4兄弟。
 好みは、バッチリ、一緒。
 一目ぼれしやすいのも、一緒。
 どうなることやら。



※五十嵐大物語、第3話を書く予定は、今のところないですww
 時間ができたら、書きたいなとは思ってます☆


posted by ちぃ at 01:26| Comment(2) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五十嵐大 リターンズ 7

 必死に学校まで、愛の逃避行をしたのに、大は・・・結人に、手を出せなくなった。

 それは、

 要は放送室を占拠すると、マイクのスイッチを入れ、校内放送を流した。
「日向結人を拉致したヤツがいる。名前は、五十嵐大。そいつを捕まえた学生は、今学期のテストを、すべて免除してやる」
 学園の王様:九条要。

 誠志は、生徒会室のコンピュータから、学園のセキュリティシステムに、入り込んだ。
 監視カメラの映像が、次々に、モニターに映し出される。
「さて、楽しい狩りの時間だ。せいぜい、楽しませろよ」
 悪の天才ハッカー:香守誠志。

 密はジッと、虚空を見つめ、そして、ゆっくりと歩き出した。
「結人の感じがする。こっちだ」
 直感で生きる男:朝霧密。

 泉介は、廊下を全力で走っていた。
「なんやわからんけど、オレが一番やでー」
 俊足のスプリンター:赤井泉介。

 類は、携帯電話を取りだし、GPSを起動した。
「兄貴の携帯は、どっこかなぁ」
 現代の申し子:五十嵐類。

「あれ?要さんの声がする。放送かな?ねぇ、大ちゃん。どうして、トイレに隠れるの?かくれんぼはじまったの?」
 我らが天然お姫様:日向結人。

「二人っきりになれる場所が、他にないからだよ、結人・・・」
 そして、愛の逃亡者:俺こと五十嵐大。

 彼らの力が結集した結果、大は、結人に手を出せなくなった。

 なんていうか・・・ここを出た瞬間、いきなり、ゲームオーバーしそうだ。
 大は、学校の個室トイレに、結人を連れて隠れていた。
 せっかく、愛しの結人と二人っきりなのに、汚いトイレにいないといけないなんて。
 いや、学校のトイレにしては、ずいぶんきれいだ。
 ウォシュレットまで、ついていらっしゃる。
 しかも、温水とは、金持ちの学校ってば、トイレまでイヤミだ。
 快適じゃないか。
 それでも、結人との初デートは、もっとおしゃれなカフェとか、噴水のある公園とか、潮風香る海辺とかに行きたい。
 そんな場所で、あははとか笑いあいながら、ちょっとずつ、手と手が偶然触れ合ったりして、互いを意識し始めて、自然に距離が近づく感じが、いいのに!
 理想なのに!
 夢なのに!
 何度も、妄想したのに!
 なのに、なんなんだ、この状況は!
 神様は、大事な初エッチを、便所でしろって言ってるのか?
 俺の青春メモリーに、傷をつけるのか?
 理想と現実は、違うと言っているのか?
 神が与えたもうた、試練なのか?
 俺は、結人への愛を、試されているのか?
 男子トイレの個室でとか、AV感半端ないですけど・・・。
 いや・・・それも、ちょっと・・・萌えるけど。
 でも、初エッチは、人生に一度きりだ!!
 そういうプレイは、何度も色んなエッチを試してからがいい!!
「ぬぬぬ・・・!!」
 大が一人葛藤していると、便座にちょこんと座っていた結人が、立っていた大を見上げてきた。
「大ちゃん、おれ、お腹すいた・・・」
 結人のかわいいお口の位置が、ちょうど大の股間の高さにあっていて、これは、いわゆるアレができそうで、かなりときめくが、今は、そこに反応している場合じゃない。
 結人に、ひもじい思いはさせられない!
 俺は、好きな子の願いを叶える、ジェントルマンだ!
 今こそ、男の甲斐性を見せる時だ!!
 結人は、俺が養うんだ!!
「となると、食堂か・・・」
 前に来たときに、勝手に歩きつくして覚えている学園の配置図を、頭に描いてみる。
 この包囲網、突破できるのか?
 食堂まで行くのは、かなりの難易度だぞ?
 ムリゲーと言わざる負えないぞ?
「しかーし、愛の狩人は、負けるわけにはいかない!!恋人結人の願いを叶え、惚れてもらうのだ!!そして、念願のチューを、ゲットするのだ!!もち、ディープでね!!」
 結人にポーズを決めて見せた、大。
 だが、結人は、きゅーっくるくるぐーとかわいく鳴くお腹を押さえて、うつむいて、寂しそうに「ハンバーグ・・・」と、呟いていた。
 うん♪結人、聞いてない。
 俺の言葉は、いつも届かないのね・・・。
「いいさ!勝利の美酒は、勝ってこそ、うまいものだ!ともに、恋人になった暁のハンバーグを食べようね!」
 いざ、戦場へ!!


posted by ちぃ at 01:23| Comment(0) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五十嵐大 リターンズ 6

「あれ?大ちゃん、ちぢんだ?」
 翌朝、寮の廊下で出会った大を見て、結人が、きょとんとしていた。
 大きな目を、くりくり、ぱちくりしてしまう。
 なんだか、大が1日で、背が低くなったような?
 が、その直後、結人のぽかんとあいたお口は、大の唇によって、ふさがれた。
「ん!」
 あいていたので、都合よく、おいしくいただいたと言わんばかりに、口の中に舌を入れ、結人の大人しい舌を、絡め取った。
「・・・んん・・・!」
 結人がびっくりして、くぐもった声を上げた時、大がもう一人現れ、絶叫した。
「類ーーーーーー!!なんでお前がいる?!ってか、結人に何してんだぁ!!!」
「お。兄貴だ」
 結人にキスをしていた類と呼ばれた少年は、大によって、バリッと引きはがされた。
「類、お、お前、俺でも結人にキスしたことないに、中防の分際で、なにしとんじゃー!!」
 類(るい)は、大の中学生になる弟だった。
 それが、なぜかここにいて、愛しの結人に、ちゅーしてた。
 しかも、ベロちゅー。
 うらやましすぎる!!
 なのに、類は、ひょうひょうとして、何を当たり前みたいな顔をしている。
「だって、兄貴がぞっこんな結人を、見てみたかったんだもん」
「結人いうな!さんつけろ!年上じゃ!!」
 ってか、問題は、そこじゃなかった!
 なんで、結人にキスしやがった!!
 見たかったら、ちゅーするのか、今のガキどもは!!
 ってか、なんで、俺が苦戦しまくっている結人とのキスを、いきなりできるんだ!!
 悔しいだろうが!!
「うっさいなぁ、兄貴は。それより、結人、結人。これ、うちの結人」
 類がなれなれしく、結人に寄り添って、結人に携帯で、猫の結人の写真を見せていた。
「わぁ、ねこさん、かわいいなぁ」
 結人が結人を見て、とろけている。
 今日も結人の笑顔は、俺の腰を砕くなぁ。
 朝から、罪な奴め♪
 そんな愛らしい笑顔の結人が、類も気に入った様だった。
 世の中には、一目ぼれという物がある。
「へぇー。こっちの結人も、かわいいな。俺、五十嵐類。よろしくな」
 類はまた、ちゅっと、無防備な結人に、キスをした。
 しかもまた、唇に・・・。
 類・・・殺す・・・。
 弟へのと殺意をたぎらせていた時、またゾロゾロと、結人としたとかいう、むかつく連中が現れた。
「黒崎との夜は、たっぷりと、楽しめたか?」と、誠志。
「なんか、増えてる・・・」と、密。
「単細胞生物だから、分裂したんだな」と、要。
「zzzzzzz・・・」と、泉介。
「って、寝てんなら、お前は出てくんな!」
 結人に寄りかかって寝始めた泉介を、大は突き飛ばした。
 そして、結人の腕をつかんで、走り出した。
「結人と俺の邪魔は、誰にもさせなーい!!」
 弟にまで先を越された兄貴のプライドは、ズタズタだった。
 いや、弟にまで、結人をとられて、もう、我慢の限界だった。
 これはもう、やるしかない。
 結人を、最後まで、食べるしかない。
 そして、俺が、今度こそ、結人の最後の男になってみせるんじゃぁぁぁぁぁ!!!


posted by ちぃ at 01:21| Comment(0) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五十嵐大 リターンズ 5

 お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、猫の結人、大は今日、踏まれ続けているうちに、体がほてり、Mが開花しそうに・・・じゃねぇ!
 夜になってしまった。
 結人に何もできないまま、夜になってしまった。
 なので、大はまた、寮に勝手に乗り込んだ。
 寮の食堂で、愛しの結人を見つけたのだが、そこで繰り広げられる会話に、呆然としてしまった。
密  「結人は、今日、×××が×××だった」
要  「はぁ?オレがいない間、×××が××になってたのかよ」
誠志 「まぁ、日向が×××なのはいつものことだな」
泉介 「センセー、みんなが卑猥な×××をいってるでぇ」
黒崎 「おや、いけませんね。×××はもっと秘めて、×××と言いましょうね」
理事長「日向君の×××が××になって×××だったとは、おもしろいねぇ」
要  「なんでテメェらがいるんだよ。××しろ」
 なんで、こいつらのセリフが、ふせられてんだよ。
 ピー音が聞こえるよ!
 幻聴か?
 幻聴なのか?
 ピー音は、テレビの世界だけじゃなかったのか?
 現実にあるものだったのか?
 ピーピーピーピー、とまらないぞ。
 ってか、まったく、何言ってるか、わからねぇじゃねぇか!
結人 「あ、××ちゃんだ。どうしたの?」
 結人が俺に向けてくれた言葉まで、ふせられてしまった・・・。
 かわいい結人の言葉は、(下半身に響くので)一言一句覚えていたいのに。
 夜のおかずにしたいのに。
 ってか、俺の名前がふせられた気がするぞ?
 俺は、わいせつ物か?
 そこは、ふせなくてよくないか?
「なんなんだ、お前らは!会話が変だぞ!エロなのか?禁止用語が、飛び交ってるのか?!この食堂は、18禁設備が、整っているのか?!青少年育成条例最先端食堂なのか?!」
「えっとねぇ」
 説明する言葉を探している結人の細い肩を、大は、猛然と両手でつかんだ。
「結人、こいつらは、なんなんだ?!大丈夫なのか?こんなところにいて、結人は何もされてないのか?」
 ピーピーふせられる言葉を、さらっと、日常会話にしている男達の中に、かわいい子猫結人がいるなんて、想像しただけで、エロ・・・いや、おぞましい。
 結人を、猛烈に心配しているのに、その結人が、破壊の呪文を唱えた。
「えっとね、みんなは、その・・・おれが・・・・その・・・したことある人たち・・・・かな」
「ゆ、結人ーーーーー!!!」
 大の心は、激しく打ち抜かれた。
 結人の呪文は、即死効果を持っていた。
 目の幅の、滝のような涙が飛び出すのを、大は止めらない。
 したことあるって、結人、こんなに、いっぱいのヤツとしたのか?
 左から、1、2、3、4、5、6・・・。
 6人もーーーーーー!
 前より、増えてないか?
 俺は、俺は、俺は、猛烈に悲しいよぉぉぉぉぉ!!
「ゆ、結人ー!結人がしたのは、こいつらで全部なのか?!他にはいないよな?!な?!」
 耐え切れず、最後の願いを込めて聞いた。
 6人なら、許せないけれど、耐え切れないけど・・・でも、俺の男としての大きな度量で、我慢する!
 嫌だけど、嫌だけど、耐えてみせる。
 済んだことは、仕方ない。
 俺が、7人目になって、最後の男になる!!
 なのに、結人が、くせっ毛の髪を揺らして、首を横に振った。
 それは、否定だ。
 なんと?!
「・・・だって・・・おれ・・・学校の人とか、しらない人にも・・・されるから・・・」
 学校の人?!!
 知らない人にまで?!!
 それって、つまり、何人?!
 何人の男が、俺もまだの、結人のかわいいお尻を、味わったんだぁぁぁぁ!!
 結人の、性生活は、どうなっているんだ!!
 わぁわぁ泣きながら、結人に大が、さらに真実を聞こうとしたら、要が突然、解散を告げてきた。
 浄化とか器とか、口外禁止事項まで、結人が言いそうだったから。
 そんなことを知らない大は、もう、泣くしかない。
 自分はいったい、結人の何番目の男になればいいんだ!
「で、五十嵐どうするかな。追い返しても、戻ってきそうだし。・・・まぁ、とりあえず、今夜は、誠志の部屋で、はりつけでいいよな?」
 笑う要は、まだ、お怒りのようだ。
「僕が、お預かりしましょうか?」
 前回、大に手を出してきた黒崎が、悠然と微笑んだ。
「僕の自宅のベットは、それなりに広いですよ」と、ニッコリと、無駄に腰にくる低音のエロボイスで。
「2、3人の男の子を、同時に食べたくなる時があるので」
と、ベッドが広い理由を、怖い説明を付け足して。
 大の背筋に、寒いものが走った。
 大は、お尻の処女の危機を、悟った。
 なのに、大はあっさり、黒崎に拉致られた。


 その夜、五十嵐大は、おケツで処女を喪失する痛みと、挿れられる喜びを知ったのだった・・・by要


「じゃねぇ!!されてねぇよ!!変なナレーションいれんなぁ!!」

 黒崎邸から、命からがら逃げだした大は、その夜、一人凍えながら、校舎の隅っこで過ごした。

「明日こそ、結人を、おいしくいただいてやるからなー!」


 そんな俺の天使は、何も知らずに、絶賛、夢の中。
 子猫にかこまれている、幸せな夢を見て、にへらぁっと笑っていた。
 大ではない、別の男の腕枕の上で。

posted by ちぃ at 01:20| Comment(0) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五十嵐大 リターンズ 4

「大ちゃん?」
「結人、続きしようぜ!」
 大は、自分のことをボコボコにした要の存在を、瞬時に頭から消し去り、脳内を結人でいっぱいにした。
 前に回した手で、制服のシャツの上から、結人の胸の尖りつまみ、もう片方を結人のかわいいちんこちゃんに、のばした。
 結人の体が、びくんと震えた。
「だ、だいちゃん・・・・だめだよ」
「結人、俺が全部、アイツもアイツもアイツも、忘れさせてあげるからね」
「だめ!おれ、さっきしたばかりだから、その・・・敏感になってるから・・・」
「・・・へ?」
 結人が、衝撃の言葉を、そのかわいいお口で、声にした。
 さっきした?!な、何を?!
 体が敏感になることって、何?!
 したばかりって、直後ってこと?!
 あの、のほほんと、食パンかじってた結人がぁ?!
 ってか、誰とだぁぁぁぁぁ?!
「え、えっと、その」
「また、あの密とかいう、無表情男なのか?!」
 くやしいが、あのデカイ男と結人がしてるのは、前に見てしまった。
 あの時の結人は、色っぽくて、下半身にキた。
 思い出すたびに、下半身が元気になる日々だ。
 いやいやいや!!そうじゃなくて、あの無表情デカブツ、またとか許せん!!
「ううん、密じゃなくて。・・・・あの・・・ね・・・その・・・・か、かなめさん」
 ザクッ!!!!
 恥ずかしそうに言う結人の言葉が、大の心を、突き刺した。
 要さんとやらとは、前回は、してなかったはずなのに・・・。
 知らない間に、結人がまた、違う奴に、貞操を奪われている・・・。
 結人のかわいいお尻が、また、違う男に召し上がられている・・・。
 次は、俺だと、心に決めていたのに!!
「結人ぉぉぉぉぉ!!俺が、全部、奪い返してあげるからね!!」
「・・・だ・・・だいちゃ・・・ん・・・だめ・・・・や・・・・んん・・・」
 身をよじって、離れようとする結人の頬に手を当て、後ろを向かせ、唇をつけようとした。
 結人の、赤く染まった顔が、目の前。
 そして、ふっくらした唇まで、あと少し。
 どきどき。
 わくわく。
 ムラムラ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・!」
「ぎゃあ!!」
 突然、背後から、無言の威圧を感じたかと思うと、大は再び、宙を舞い、グルングルン大回転しながら、木にぶつかって、止まった。
 大は、脳みそが空っぽなので、よく飛ぶのだ。
 ってか、なんだ?このデジャブゥは???
 そう思った瞬間、さっきの再現のように、結人と同じ制服を着た少年が、大を踏みつけてきた。
 密だった。
 密が回し蹴りをして、結人から大を、無理やり引きはがしたのだ。
 そして、密は、ぽつりと呟いた。
「・・・・・・・・蹴った。それから、踏む」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
 無表情でグリグリする密と、踏みつけられ悲鳴をあげる大を、くりくりした愛らしい両目で、交互に見ていた結人が、ぱあっと何かをひらめいたように、にこにこと言った。
「あのね、大ちゃん。密は、要さんの血のつながらない弟だから、行動が似てるんだよ」
 ゆ、結人。説明はいいから、内臓をリバースしそうなほど踏まれている、恋人のことを心配してくれぇ・・・。
「だよね?密。要おにいちゃんの、まねしてるんだもんね」
「してる。結人を守る。だから、これも真似する」
「ひゃう」
 密が、結人のほほに、キスをした。
 結人が、くすぐったそうに、ほおを赤らめている。
 密は、大を踏みつぶしながらだ。
 気付いたら、密に腰を引き寄せられた結人まで、大の上に乗っていた。
 でも、気付いてない。
 そんな結人に、密がまた、ほおキッスをした。
 結人が、もう!と、笑いながら、怒っている。
 密は、怒ったら悲しいと、その結人の唇をキスでふさいだ。
「・・・ん」
 結人の、かわいくて、下半身にくる声が、上から大に聞こえてくる。
 くそー!!俺の上で、イチャイチャラブラブカップルみたいなこと、するなぁぁぁぁぁ!!
 結人は、俺のもんじゃぁぁぁぁぁ!!!


posted by ちぃ at 01:18| Comment(0) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五十嵐大 リターンズ 3

 なのに・・・、
「何をやってんだ、テメェは?!」
 突然、二人の空間に、そんな声が響いたかと思うと、大の体は、きれいに空中を舞い、地面を何度も何度もバウンドしながら、大回転し、木にぶつかって、やっと止まった。
 その地面に倒れた大の体を、ゲシゲシ踏みつけてくる、結人と同じ制服姿の少年がいた。
 要であった。
 大は、要に回し蹴りされ、結人から盛大に、引き離されていた。
「お、お前は前の」
「・・・ああ?!ったく、結人との連絡手段を断ち切ってやったってのに、のこのこ現れやがって・・・。しかも、結人に手を出すとか・・・。この怒り、どうしてくれよう・・・」
 要は大の頭を、靴底で、グリグリと踏みつけてくる。
 痛い。
 痛い!痛い!痛い!
 地面を何度も手のひらで叩いて、ギブをうったえたのに、グリグリやめてくれない。
 大の顔が、地面にめり込んでいく。
 前回、大が出会った時の要は、優しげにも見えたが、今回は、最初から完全ブチ切れブーストモードだった。
 痛いだろうがぁぁぁぁぁぁ!!!
 い、いや、それより、気になることを言った!!
「お前がわざと、結人と俺の愛の営み(携帯電話)を奪ったのか?!」
「・・・ウルセェよ。オレはお前だけは、許さねぇ・・・」
「お、俺が何したって」
「テメェ、猫飼ってんだってな・・・。結人って名付けて・・・。結人が猫に見えるってわけか・・・」
 要は青筋のたった顔で見下ろしてくると、とんでもないことを言ってきた。
「結人が猫に見えるのは、オレだけの特権だー!!」
「知るかー!!」
「バキッ!!」
「ぎゃあ!!」
 反抗したら、大は殴られた。
 要のお怒りの理由は、まだあるようだった。
「・・・しかも、結人からかかってくる時の着メロが、Yuuの『あいしてる』だってな?!」
「だから、どうし」
「オレと、かぶってんじゃねぇか!!」
「知るかー!!」
「ゲシッ!!」
「おっふ!!」
「いつか、オレに向かって、結人にかわいく歌ってもらおうって、妄想してたのに、台無しにしやがってー!!」
 以上の理由により、要は大から、結人との通信手段を奪った。
 妄想の世界でぐらい、結人と幸せになりたいんだ!と、悲しい理由で。
 なので、今、その邪魔をした大を、怒りに任せて、グリグリと踏んでいるのだ。
 理不尽、極まりない・・・。
 大は、踏みつけてくる脚から逃げ出すと、要に指先を、ビシッと突きつけた。
「お前は、結人のなんなんだ!!」
「オレ?オレはな・・・」
 要はニヤッと笑うと、キョトンとして見ていた結人の細い肩を抱き寄せ、結人に極上の微笑みを向け、言った。
 制服のポケットから取り出した、鍵の束を、結人に見せながら。
「オレは結人と、合いカギを持ってる仲だぜ。なっ?ゆーいと」
「あ、はい!おれ、要さんと、いっしょです」
 結人も、にこにこと要を見つめ返し、制服のポケットから、猫のキーホルダー付きの鍵を取り出して見せた。
 あ、合鍵ーーーーーー?!
「ど、ど、ど、ど、ど、どういうことなんだ!結人?!」
 大は結人に詰め寄ろうとしたが、結人をひょいっと抱え上げた要に、阻まれた。
 そして、その要が、代わりに答えてきやがった。
 勝者の顔をして、にやぁっと。
「オレと結人は、そーいう、深―い仲だってことだよ」
「ど、どういうことだー?!」
「そいうこと♪」
 な、なんだ、それは?!
 それとは、なんだ?!
 結人は、寮に住んでたはずだ!
 寮の部屋の合鍵を、渡しちゃってるってことなのか?!
 合鍵なんて、そんな高校生に不似合いな、不埒な存在があるってことは・・・?!
 それって、それって、つまり・・・・・・結人の夜のお相手とか・・・?
 い、いや、もしかして、恋・・・人・・・?
「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 瞬時に頭を駆け巡る嫌な単語に、大が絶叫した時、場違いな固い曲調の着メロがなった。
「ったく、こんな時に仕事かよ」
 要が、自分の携帯を見ながら、不機嫌そうに呟いた。
「結人、ごめんね。九条の会社のほうが、なんかあったみたいだ」
「要さん、大丈夫ですか?」
「うん、だいじょーぶ。夜には帰るから、いい子で待っててね」
 要は結人のほほに、ちゅっとキスをすると、手を振っていなくなった。
 結人に、キスしやがった!!
 それも、なんてうらやましいくらいに、自然に・・・ほっぺちゅーを・・・。
 許せん・・・!!
「だが、しかーし!!」
 ふっふっふっ。チャンス到来!!
 大は、心の中でそう呟くと、いってらっしゃーいと両手をいっぱい振るかわいい結人に、後ろからガバッと、抱きついた。

posted by ちぃ at 01:16| Comment(0) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五十嵐大 リターンズ 2

「あれ?大ちゃんだ」
「ゆ、結人・・・?」
 結人は、拍子抜けするほど、簡単に見つかった。
 結人は、結人が通う明徳学園の中庭の芝生の上に座って、何もつけていない食パンに、かじりついていた。
 のほほんとしていた。
 おひさまポカポカが、とっても似あうかわいさだった。
 そして今は、大の突然の出現に、大きな目をくりくりさせて、きょとんとしていた。
 結人に、着衣の乱れはない!
 顔をほてらせてたりしない!
 何かあった感じでも、ない!
 大は、ほっと息を吐いたが、いや!と思い直した。
 だってここは、エロの巣窟!
 俺が奪うはずだった、俺の結人の処女を奪った奴が、いるところじゃぁぁぁぁぁ!!!
「大ちゃん?」
「結人!!大丈夫か?!何があったんだ!!携帯がつながらなくなって心配したんだぞ!!」
 がしっと、結人の細い両肩をつかむと、結人はびっくりしていたが、「あのね」と、相変わらず下半身に響く萌えまくれる声で、お答えをいって下さった。
「おれの携帯、なくなったの。そしたら要さんが、新しい携帯をくれたんだけど、えっと・・・防犯上?だったかな、危ないから電話番号とアドレス、新しくするねって。だから、大ちゃんの連絡先もわからなくなって」
 ごめんねと、上目づかいで見られた日には、何もかも許せてしまう。
 ああ、今日もかわいいよ。
 俺の心は、囚われたままさ。
 大は結人の新しい携帯に、自分のアドレスを勝手に登録した。
 これで、第一目的は果たした。
 だから、第二目的を遂行するために、動いた。
 それは・・・、
「もちろん、結人を食べることさ!俺のテクニックで、メロメロンにして、ここから連れ出してあげるよ!」
 結人と連絡が取れなくなるなんて、もう嫌だ!
 死んじゃう!
 悲しみの海で、おぼれ死んじゃう!
 なにより、こんな危険な場所に、一秒でもかわいい結人を、置いておけるものか!
 大は、結人の股間に、手を伸ばした。
「だ、だいちゃん!い、いきなり・・・なに・・・・・・や・・・」
 結人が抵抗するように、大の手の進入を阻むように足を閉じるが、かまわず、大は手をさらに奥へと差し込み、結人のモノに触れた。
 告白は前にした!
 なので、今度は、体に告白する!
 と言ったのに、結人ったら、
「だいちゃん、だれに告白したの?」
 そんなことをおっしゃる。
 つ、伝わっていない・・・・。
 大は、がっくしと両肩を落として、いじけた。
 結人だよ、結人!この目の前にいる、俺の天使にだよぉーーー!!
 そりゃ、前は告白したのに、結人はわかってくれずに、体を先にいただこうとしたら、結人のモノが立たなくて、男としてテクニックのなさに、ショックを受けたさ。
 けど・・・!
 大は、猛然と、結人を触りまくる手を動かした。
「ぬおぉぉぉぉぉ!!」
「・・・だ・・・だい・・・・ちゃ・・・ん・・・・・・・・だ・・・め・・・・」
 よし!!
 今度は、結人、感じてる!
 固くなってきてる!
 俺様、男のプライド回復!!
 ああ、結人が結人が結人が、俺の子猫ちゃんが、俺の腕の中で、顔を火照らせてる。
 はぁはぁと苦しげに呼吸をする、開いた口と、薄桃色の唇に誘われるように、大は結人の小さな顔に、自分の顔を近づけていった。
 唇さんまで、あとちょっと・・・。
 愛しの結人との、大のファーストキス体験に、大の胸が、期待と興奮と欲望で、ドキドキドキドキバクバクバクバク、激しく鳴り響いた。
 毎日、夢に見ていた、毎日、妄想していた瞬間まで、あと少し・・・。

posted by ちぃ at 01:15| Comment(0) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

五十嵐大 リターンズ 1

読者様から、五十嵐大の小説が読みたいとのリクエストを
頂いたので、書かせていただきました♪

五十嵐大こと、大ちゃんは、
本編第7話に出てきた、おもしろくも、ちょっと残念なキャラですねww
その残念さが、意外に根強い人気をもっていて、
私も気に入っていますo(⌒0⌒)o

が、本編がシリアスになるほど、出てくる隙間がなくなっていくので、
大ちゃん、番外編での復活ですwww

ちなみに、大×結人ですが、
読者様たちから、大ちゃん好きだけど、結人とエッチ成功できない感じがいいww
それこそ、残念王:大ちゃんだ!とのお声を頂いてますので、
最初に書きますが、大ちゃん、やっぱり結人と、エッチできませんwww
安心してください←wwwできませんwww

ということで、五十嵐大復活小説です☆

ちなみに、五十嵐大を忘れた方は、本編第7話を読み返して頂くか、
基本情報として、結人が昔いた学校で、結人に一目ぼれしたけど、
結人にあっさり忘れられた、可哀想だけど笑えるキャラと、
覚えててくれたら、この小説も理解できると思いますww

※ちなみに、大ちゃんの小説だけ、
 私のいつもの小説の書き方と、少し違っていますが、
 それは、大ちゃん仕様wなので、それもまた、
 楽しんでもらえると、うれしいです(^▽^*)♪



『五十嵐大 リターンズ』


 五十嵐大(いがらしだい)は、前回(第7話)で、明徳学園で愛しの結人と、念願の再会を果たした。
 それ以降、結人のメル友になることに、成功した。
 結人のメルアドを土下座して聞きだし、自分のメルアドを勝手に結人の携帯電話に登録して。
 ・・・つまり、無理やりに・・・。



 大は、今日も結人のメールに、激しく萌えていた。
 結人は、いつも、間違いだらけのメールを送ってくれる。
 それが、それが、それが、
「かわいい!かわいい!くぁわいーい!!」
 苦手な携帯を、一生懸命操作して、大好きな俺に、メールくれてるんだな!
「結人ー!愛してるぜー!」
 大がメールした時にしか、結人はメールをくれない。
 結人からの発信はない。
 お返事しかくれない。
 でも、そんなこと、1ミリも思い出さない、お花の咲いた脳みそを持つ大は、ご機嫌だ。
 高まったテンションのまま、自室の床をごろごろと回転しながら、隅にいる子猫のところまでいった。
 子猫は、おびえきって、全身の毛を逆立てて、大を威嚇していた。
 捨てられていたので、拾ってきて、大が飼っている、アメリカンショートヘアの子猫。
 くりくりとしたつぶらな瞳と、よちよちてちてちと歩く姿が、愛する結人にそっくりで、『結人』と名付けたその子猫に、大はぶちゅぶちゅっと、キスの嵐をくりだした。
「にゃー!!」
 子猫の結人が、本気で嫌がって、大の顔を爪でひっかくが、大の盲目の瞳と脳みそには、それは、猫結人のかわいい照れ隠しにしか、映っていない。
 本物の結人を思って、過剰なスキンシップをとり続けたせいで、盛大に嫌われているのだが、そんなことかけらも思わない大は、結人に結人を見せてやろうと、暴れてひっかきまくる子猫ごと、携帯で自撮りした。
 そしてそれを、熱ーい思いのこもった言葉と一緒に、結人へ送信した。
「届け、俺の熱い灼熱ハート!」
 空中に高々と掲げた携帯は、3時間後に、結人からの返信を告げた。
『ねこさん、かいいね=^_^=』
 たった、それだけ・・・。
 結人の興味は、子猫にしかない文章。
 でも、今日もかわいい打ち間違いをしてくれた結人に、大はときめいた。
 顔文字なんて、結人にとって高度なテクニックを使ってくれたことに、大のハートは激しく揺さぶられた。
 こんなこと、初めてだった。
 俺のテンション、ハイパーマックスだよ、結人!!
 俺の心を、こんなに喜ばせるなんて、なーんて罪なかわいい愛しの子だ!!
 現代っ子な大は、浮かれ気分のまま、速攻で結人にメールを返した。
『結人、かわいい!結人、大好きだ!結人、最高だよ!結人は俺の天使だ!俺の心のオアシスだ!』
 ほとんど、ストーカーメールである。
 でも、結人は気にしない・・・というか、気付いていないので、いつもだったら、時間がかかっても返事をくれる。


 だがこの日、いくら、待てども待てども、結人からの返事はなかった。


 そして、この日を境に、結人にメールが届かなくなった。
 電話をかけてみても、『現在使われておりません』と、機械的なアナウンスが流れた。


 大の脳内の結人が、ばいばーいと、かわいらしく手を振っている・・・。
「うぉぉぉぉぉ!!俺の結人がぁぁぁぁぁ!!」
 結人に何があった?!
 結人に何があった?!
 結人に何があったぁぁぁぁぁぁぁ!!!
 大は頭を抱えて、絶叫した。
 嫌なことばかりが、頭をよぎる。
「あのエロの巣窟で、結人に何かあったのか?!ぬおぉぉぉぉぉ!!結人の貞操(もう奪われてたけど)の危機じゃああああああああ!!!」

 大は、とるものもとりあえず、愛する結人がいる学校へと、走り出した。



 これは、結人への熱き思いを持った男・・・五十嵐大の物語である・・・。

 五十嵐大・・・リターンズ。

posted by ちぃ at 01:13| Comment(0) | 【小説】五十嵐大 リターンズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする