2015年12月30日

4月5日要お誕生日小説 7

 結人から、最高のプレゼントをもらった要。
 問題は、沙希からのプレゼントの、精力剤・・・。
 さすがに、九条家で捨ててくるわけにもいかなかったから、一応持って帰ってきた。
 ただ、間違いがあったらいけない。
 結人が見つけてしまって、びっくりさせたらいけない。
 要が実は、結人をヤル気満々だと、下のモノを極太にさせて結人に挿れたいと要が思っていると、誤解させてはいけない。
 なので、要はマンションに帰ってきてから、まず最初に、精力剤は捨てた。
 これで、問題はなくなった。


 はずだった・・・。



 さて、その日の夜。
「オレってば、天才じゃない」
 要は、手作りしたケーキを持って、思わず自画自賛した。
 結人が喜ぶようにと、ケーキを立体キャラクターで作ってみたが、これがなかなか上手くできた。
 猫から始まり、クマにうさぎにパンダにチワワ。
 どれも、どこか結人に似ているのは、要仕様。
 結人は、素直にむじゃきに、「すごいです」と言って、ぱちぱちぱちぱちと、小さな両手でいっぱい拍手してくれた。
 そんなに喜んでくれるなら、もっと作りたい。
 結人の好きな乗り物とか、結人の似顔絵とかもいい。
 マジパンで、結人の姿のマスコットを作るのもいいな。
 そう思いながら、手はちゃっちゃと動かして、次々にケーキを仕上げていたら、隣で一生懸命、要の力作をまねながら、ケーキをデコレーションしていた結人が、困ったような顔をして、おそろいの色違いエプロンをつけた要を、じっと見上げてきた。
「でも・・・おれ、こんなに、たべれるかな」
「うーん、さすがに、作りすぎたかな?」
 要のマンションの広いキッチンにあわせた、大きなテーブルの上には、溢れんばかりのケーキがおかれていた。
 ミニサイズで作ったとはいえ、すごい数だった。
「とりあえず♪」
 要は、いたずらを思いついたような顔をすると、どうやってつけたのか、結人の鼻の上についていたイチゴの生クリームを、ペロッと舐めてから、「だいじょうぶ」と笑って見せた。
「結人が食べたいの食べたら、あとは、下の秘書連中とか、密とか泉介とかにあげるからさ」
「香守先輩はいいんですか?」
「アイツ、甘いの食べないからな。でも、結人が食べさせたいなら、誠志の口に、ムリヤリ押し込んでくるよ」
「ええ?!い、いいです!おこられます!」
「そう?アイツの嫌がる顔見るの、けっこう楽しいんだけどな。いつもの仕返し」
「だ、だめです。こわいです」
「だいじょうぶ。結人を怒らせたりしないから。結人はオレが守るよ」
 要は結人の頭に優しく手を置いて、なでなでした。
 結人がくすぐったそうに、でも、うれしそうに笑ってくれたので、この笑顔の独占権ライバルにいたずらしようかなと、小瓶を手に取ってみた。
「甘いの食べないなら、タバスコとか入れてみようか?」
 しかも要は、タバスコを、1本じゃなく、3本も持っている。
 結人のかわいい口が、驚きで、かぱっと開いた。
 そして、結人なりに考えて、考えて、おばかな頭を必死に回転させて、出した結論を言ってみた。
「えっと、要さんと香守先輩は、やっぱり、仲良しなんですね」
「かもね」
 そういう要は、タバスコケーキを、本当に作り始めた。
 わさびとからしも、大量投入された。
 結人の大きな瞳が、こぼれそうなほど、大きく開かれた。


 けっきょく、タバスコケーキは、臭いがきつくて、香りに詳しい香守家の嫡男が気付かないはずのないものになってしまったので、「要様、命」な、要の秘書たちが、それと戦うことになった。
 スーツに身を包んだ、要の戦士たちは、立派に戦ってくれることだろう。
 要が手作り料理を差し入れした時に泣いて喜ぶのとは、ちょっと違った涙を流しながら。
 そんな献身的な部下たちに、「いや、本気で食べなくていいんだけど」と言った要の言葉は、届かなかったようだ。


4月5日要お誕生日小説 8

「要さん、ジュースです」
「おっ、ありがとう、結人」
 1階の秘書室から戻ってきた要は、結人と一緒に、リビングのテーブルでケーキを食べ始めた。
 結人がジュースを淹れてくれて、要は乾いていたのどに、一気に流し込んだ。
 ただ、それが、よくなかったようだ。
 いや、そもそも、その・・・ジュースがよくなかった。
「・・・あ・・・れ・・・」
「要さん?どうしたんですか?」
「・・・ん?・・・いや・・・ちょっと・・・」
 きょとんとしている結人の前で、要はテーブルに肘をついた手で、顔を隠した。
 なんだか、顔がほてっている。
 潤したはずののどが、カラカラになっている。
 体が異常に熱い。
 それだけならまだいいが、下半身に、熱が集まっていくのを感じた。
 この見知った感覚は・・・。
(どうなってんだ。沙希のプレゼントは、きっちり捨てたぜ。このマンションには、そんなのおいてないし。そもそも、なんで結人が?)
 答えを求めるように、心配そうな顔をしている結人を、ちらっと見たが、潤んだ視界に映る結人は、あまりに魅力的に見えた。
(・・・やばい・・・)
「要さん、おれ、悪いことした・・・とか?」
「・・・いや、結人は悪くないよ」
「おれ、沙希ちゃんが、この栄養満点ジュースを飲んだら、要さんがすっごい元気になってくれるっていったから、要さん元気にしようと思って」
 おろおろしながら、瞳を潤ませ出した結人から出てきた言葉で、全てはつながった。
(沙希!やっぱりテメェか!)
 九条家から帰るときに、沙希がついてくると言って聞かなかった。
 仕方ないから、バイクの後ろに乗せて連れてきてあげたのに、沙希はさっさと帰ってしまった。
 何をしに来たのかと思ったら、結人に仕込みに来たのだ。
 要なら、絶対に、精力剤を捨てるだろうことを見越して。
 要なら、結人に対して、いつもの警戒心を捨てることを見通して。
(あんの爆弾エロ娘!今度会ったら、絶対説教してやる!絶対だかんな!)
 要の頭に、シレッと笑いながら、『レッツとろこてんですわ』と言っている沙希の姿が浮かんできた。
 そんな、怒りを心の中だけで燃やす要に、要の様子が急におかしくなったのを心配した結人が、声をかけてきた。
「おれ、だめでしたか・・・?かなめさん、元気にならなかったですか・・・?」
「・・・いや、元気になったよ。うん、いろいろ・・・元気すぎるくらい・・・」
 下半身が、特に元気になっていく。
 ズボンの中で、窮屈を通り越して、痛かった。
 なんだか、呼吸もしにくくなってきた。
 何度も、大きく細かく息を出し入れしてしまい、酸欠なのか過呼吸なのか、頭がクラクラしてきた。
(・・・ちょっと・・・ってか、かなり・・・限界かも・・・)


4月5日要お誕生日小説 9

 要は、意識をしっかりさせるように、一度大きく呼吸をすると、苦しそうになる顔をなるだけ隠して、結人に笑顔を向けた。
「結人、あのね、今日は、寮のほうに帰っててもらえるかな?」
「要さん、具合がわるいんですか?」
「具合は、すごくいいみたい・・・」
「?」
 結人が不思議そうに要の顔を見て、要の全体を見て、それからある一点を見て、大きな瞳を、びっくりさせた。
「はは・・・、結人、ごめんね。勃っちゃった。まあ、そういうことだから、今日はここまでな」
「で、でも・・・要さんが、すごくつらそう・・・」
「んー、まっ、大丈夫大丈夫。なんとかするからさ。ただ、オレは結人に、激しいこととか痛いことは絶対にしたくないから、ちょっとこのままだと、ヤバイかな。オレの理性が、ヤバイ感じ」
 オレも男だからさと、冗談っぽく要は笑ってみせたが、そういう薬を飲まされたことがある結人には、その状態の辛さが分かって、帰らないと、いやいやするように首をふった。
 でも、要はそのお願いだけは聞いてくれなくて、結人は優しく背中を押されて、玄関にきてしまった。
「かなめさん・・・」
 くつをはいたけど、結人がまだためらっていると、要が玄関のドアを開けてくれた。
「結人、また明日ね」
「あ、はい・・・。あの」
「ん?」
「かなめさん、むり・・・しないでくださいね」
「ん。ありがと」
 要は苦しそうなのに、いつもの優しそうな笑顔で、結人の頭をなでてくれた。
 そこまでしてもらって、結人は、納得するしかなくて、すこしうつむいた。
「かなめさん、また、あしたです・・・」
「うん、また、明日ね」
 とぼとぼ、ドアへと脚を動かしだした結人の小さな背中に、要が不意打ちのように声をかけた。
「ゆーいと。オレの誕生日を祝ってくれて、ありがとうね。ミサンガも作ってもらったし。オレ、こんなうれしい誕生日は、初めて。結人がいてくれて、よかった。すごくね」
 そういうと、要は後ろを振り返って、部屋に戻ろうとした。
 背後で、ドアがパタンとしまる音がした。
 けど、結人の気配が消えなくて、要は鈍っていた頭でも不思議に思い、後ろを振り返ろうとした時、ぼすっと、結人が要の後ろから、背中にしがみついてきた。
「結人?」
「おれ、いいです。要さんが苦しくなくなるように、いっぱいがんばります。だから、お、おれに、その・・・して・・・ください」
「ゆーいと、そんなうれしいこと言われたら、今のオレ、歯止めがきかなくなるよ?」
「だ、だいじょうぶです!がんばるです!」
 要が結人のことを思って、エッチを断らないように、結人は要の服をぎゅうっと握って、いっしょうけんめいしがみついた。
 離されまいとしている。
 帰らないと、がんばって伝えようとしている。
 なんだか、要には、それがすごく、いじらしく感じた。
(結人は、いつも、人のために一生懸命だよな。なんでこんなに、いい子なんだろ。何回好きになっても、もっと好きになってく)
「好きに終わりって、ないのかな」
 そう呟くと、握りしめてくる結人の小さな手を、ぽんぽんとあやすように優しくふれてから、振り返って、結人の耳にささやいてみた。
「オレも、結人にムリさせないように頑張るから、結人を・・・抱かせて」
 弱い耳元にかかった吐息のせいか、恥ずかしい言葉のせいか、結人が耳まで赤くなったが、こくんと小さくうなずいてくれた。



※この続きは、あっはーんな18禁になりますので、
 深淵に掲載していますm(_ _)m
 深淵の『初体験』(カテゴリ 要×結人)が
 この続きの、あっはーん小説ですwww
 続きを読みたいとのリクエストがあったので、
 そちらに載せていますので、よかったら、読んでくださいな|v゚)チラッ